疲れをとる入浴方法

HPS(ヒートショックプロテイン)という言葉を聞いたことがありますか?

これは、名前の通りたんぱく質の一種で「温泉をはじめ外部からの強い刺激により生成し、様々な疾病に対する治癒力を発揮する物質」と言われています。【温泉の科学】(サイエンスアイ新書)より

お灸の効果を考えるときに、一般的には沈痛効果や温熱効果、自律神経調整といったことを考えるのですが、お灸の世界でもHPSのことが考えられています。

さて、このHPSをどうやって生成するのかというと、熱いお湯に入るということです。最近では「熱いお湯ではなく、ぬるめのお湯で・・・」と言われることが多いかもしれませんが、この場合は「熱いお湯に入る」ということ生成されます。

一般に熱いお湯は、交感神経を刺激し神経系や循環器系を刺激することが考えられます。そしてぬるいお湯は、副交感神経を刺激し、鎮静作用や循環器系の興奮を抑えることが考えられます。そのため以前より、寝る前は「ぬるめの湯」でと言われる所以です。しかし、経験的に「熱いお湯」に入ったほうが疲れが取れるなんていうことを感じている人も多いのではないでしょうか?それがもしかしたらHPS効果なのかもしれません。

このほかにも【ランニングの科学】(池田書店)では、疲労度によってお風呂の入り方を変えるということが紹介されていました。私もサブ3を目指している人間として(まったく記録は更新出来ていませんが(笑))、実践してみました。

それは、疲労度の軽い時には、熱いお湯または冷たいお湯に入り交感神経を優位にする。疲労度が高い時にはぬるめの湯に入り副交感神経を刺激するというものでした。

こちらの本では、交感神経を刺激することで動脈血を押し出し血流を良くする。ぬるめの湯に入ることで静脈血の流れを良くして血流を良くすると書いてありました。つまり血流を良くする対象が、熱い湯とぬるい湯では異なるということです。これを考えると、やる気が出ない時の疲れを感じているときには熱い湯に入り、疲れて疲労困憊、神経が高ぶっている場合には、ぬるめの湯でゆっくりをするというのも一つの入浴方法と考えられます。

私の経験的では、筋肉を使い体がほてって疲れているときには、冷たいお風呂に入りアイシングをしたほうが疲れが取れる感じがします。これは熱中症のように体温が上昇している場合には水風呂で体温を下げることが大切なのと、冷たい水で動脈血を刺激していることが関係しているようです。またアイシング効果により炎症が抑えられていると考えられます。

お湯を科学的に利用し、体のケアをしつつ、未病治を目指すには日々のメンテナンスが欠かせないようです。是非、これをもとに温泉や鍼灸治療を受けてみてくださいね。

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