全日本鍼灸学会

6月に全日本鍼灸学会が宮城県の仙台市で行われました。
私も久しぶりに参加してきました。
私は、臨床家として治療家として研究という分野には関わり合いが
ないですが、参加者の方々の発表を聞いて、日々研究に力を入れて
努力されている姿に感銘受けました。それと同時に、私もそんな研究の
知識やお話を聞けて有難くも感じました。

鍼灸師が知っておくべき漢方薬

今回は東北、仙台の開催であったので東北大学のドクターのお話を聴ける機会もありました。せっかくなので鍼灸師が覚えておいたら役に立つ漢方薬のお話があったのでそれをご紹介をいたします。漢方の知識は医学部の教科書でも取り上げられるようになっているようです。

①麻黄湯

風邪には葛根湯と言いますがこの麻黄湯(マオウトウ)も凄い漢方です。ようはウイルスならなんでも来いっといった漢方薬でインフルエンザに罹った場合にも使われます。普通、西洋薬ではインフルエンザの型に対してどの注射を打つかといったことで「今年はA型」とか決めて打っているわけですが、それが外れれば罹患した時にはタミフルなどのインフルエンザ薬を服用しますが、麻黄湯はエフェドリンという生薬成分が働き交感神経を賦活!ウイルスを自分の体の免疫力で吹っ飛ばそうという漢方です。

②大建中湯(ダイケンチュウトウ)

このフレーズで覚えてしまうのが一番。西洋薬では体を温める薬はないが、漢方では体を温める薬がある。その1つが大建中湯。「中」は中焦(お腹のこと)を指しており、腹部術後の消化管改善に使われていることが多いです。ですが、手術以外に普通にお腹が冷えて痛い人や冷えて調子が悪く戻らない人にも使われるので有名です。使われている生薬が、
・乾姜(カンキョウ)・・・生姜を乾燥させたもの
・人参(ニンジン)・・・主に朝鮮ニンジン
・山椒(サンショウ)・・・ウナギを食べるときにかける粉
・膠飴(コウイ)・・・麦芽糖
です。

これ全部食べ物ですよね。それで消化管が冷えて動かない時の薬になるわけです。医食同源とは言いますが、この効果を感じた人は本当にすごいと感動します。(というか、うちの妻です)食べ物が腸閉塞の予防になったりするわけですから凄いですよね。(ということは食べ物が腸閉塞の原因になることもありそうですね。)これですね、さらに深い話が、生姜ではダメなんですよね。乾姜といった生姜を蒸して乾燥させたものではないと効果がない。これにはお灸の効果でも関係している熱・辛味を感じる受容器であるTRPVというのがありますが、生姜での反応よりも乾姜での方が体は反応するっていうのが面白いですよね。またここには、腸内細菌も関わっていることがわかっているようです。ただ単に生薬が薬効として聞いているのではなく、腸内細菌が食べて分解してその分解された成分が薬効に働くと言います。日頃から腸内細菌を育てておくということも漢方の効果に関わっていそうですよね。

③抑肝散(ヨクカンサン)
これはイライラを抑えるとして紹介され、女性の更年期症状に伴うイライラなどに出されるイメージが私にはありますが、認知症の失認・失行・失語・記憶障害といったことにも出されたりします。元々は子供の夜泣きに使われていた漢方でした。五行に肝・心・脾・肺・腎といった中で肝は怒りに関係しストレスでは肝が働いていると考えます。なので働きすぎた肝を静める働きの漢方薬として覚えると名前が覚えやすいですよね。

④芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)

これは知っている方も多いかもしれません。マラソンの会場でたまに配っている漢方薬で、「足のつり」に使われたりする漢方薬です。実は足の筋肉のような骨格筋(横紋筋)だけでなく内蔵のような平滑筋(へいかつきん)に効くといっていました。内視鏡の時に内蔵の筋肉が働きすぎてしまうと苦痛なのでそれを抑えるために使われたりもするようです。甘草が筋痙攣を抑制し、芍薬が痛みを抑えるようです。でも私はマラソンの時に使ってみましたがタイミングがダメだったのが限界だったのかわかりませんがダメでした。タイミングはあると思います。

⑤六君子湯(りっくんしとう)

これも聞いたことがある人は多いかもしれません。胃の働きが弱い時に使う漢方薬で、私の好きな漢方でイスクラ漢方では健胃顆粒という名前で出ています。機能性ディプシア(FD)といって胃の臓器自体に何か問題があるわけではなく機能が落ちていたりすると判断される時に使われます。昔でいう慢性胃炎という症状ですが、これは今ではFDでは第一選択で使われると聞いたことがあります。これと鍼治療を合わせたら個人的には最強であろうと思っています。体の中から漢方薬で刺激して外からは鍼灸(体制自律神経反射)で治療していく。これを読んで試してみたいと思った方は「ぜひ、ご相談してください」と自信があります。

⑥五苓散(ゴレイサン)

水の流れが悪いと判断される時に出される漢方薬です。頭重感、頭痛、めまい、浮腫み、嘔気といった症状に出されますが、単純に頭痛だからといったことで出された場合には効かないことが多いように感じます。脳外科の領域でも使われるています。(側脳室、脳内の水分の移動を促進)慢性頭痛で天候によって調子が良いか悪いかで五苓散の働きが変わると聞きました。面白いですね。(天候で調子が悪くなる人で、頭痛がある人の方が効きやすい)古典の本には使う時には「口渇」「尿量減少」「下痢」といった事があるときに使うと良いとなっているようです。

⑥牛車腎気丸・八味地黄丸(ギュウシャジンキガン・ハチミジオウガン)

腎と聴くと、その人に備わった先天の腎気と後天の腎気と頭に浮いてしまうのが鍼灸師です。先天の腎気は親から引き継いだDNAみたいなもので産まれて、自分に備わっている力です。後天というのは産まれた後のことで、食事や睡眠やらで補い作られていくものです。腎気は年齢とともに弱くなると考えられてます。(ちょうど腎機能も年齢とともに機能が落ちてくるというので同じようなものですね。確か70歳以上の腎臓は移植には使われないのもそういう理由ではないでしょうか?)すごく大雑把ですが、腰が痛くてしびれて体が冷えるという人なら

老化マウスに牛車腎気丸を投与したところ筋力低下抑制の効果があったと言います。特に速筋の抑制を促します。速筋は早く走るための筋肉。老化すると速筋が弱まると言います。実際、公園でお年寄りがダッシュしていないですよね。ダッシュ筋である速筋が落ちなかったら、お年寄りでもすごいスピードで走れると思います。私も、年々ダッシュする力が弱まっている事を自覚しています。特に感じるのが野球で内野ゴロを捕球するとき。ボールに追いつかないか、追いついても足を痛めそうで怖く感じます。

以上、鍼灸師が覚えておいたら良い漢方薬の話でした。公演の中のメモと記憶だけで書いているので間違いが多いかもしれませんがなんとなくイメージだけでも覚えておくと役にたつと思います。(偉そうですね・・・。)

それ以外にも、色々とありました。何年ぶりかに専門学校時代の先生にお会いしましたし、個人的には早朝に仙台市内をランニングできたことは最高でした。仙台駅から青葉城まで走り、それ以外に街中を縦横無尽に走り仙台の町並みを頭にインプットしてきました。夜はオススメの回転すし屋さんでお寿司を堪能してきました。貝類がとっても美味しく、楽天の選手の名前がたくさんありました。たまには、こういう勉強会に参加することもいいですねー。

仙台土産

仙台土産で一番は、

・萩の月
・支倉焼

ですが地元でオススメのケーキ屋さん
「あまんざ」

もオススメです。
私もお昼休みに利用してお世話になっている方へのお土産として利用しました。

仙台市内のランニング

2日間の日程でしたので、仙台市内に1泊しました。
前日は朝9時から学会のスタートだったでの前日の夜は
ランニングのために早起きできるかドキドキして寝つきが
悪かったです。

2日目は朝5時くらいに起きました。
そのままランニンングシューズなどに履き替えて外へ。
目指すは仙台城、青葉城へ。ですが、先ほどご紹介した
「あまんざ」さんの正確な場所を知りたかったので
グーグルで検索しながら走りました。

無事、「あまんざ」さんは見つけ、そこから市内の外れへ。
仙台一高を眺めながら、川の方に降り、川沿いをランニング。
流石にこのまま進むと間に合わなくなるので、
仙台城のおおよその方向を眺めながら進路変更。
東北大の中を通り抜け青葉城へ。

青葉城の石垣はものすごく立派で、これは城に攻め入れない
といった感じでした。頂上について一通り写真を撮り、
一気に街中へ。意外と仙台駅から青葉城までは近いです。

トータルで2時間くらい、20キロのランニングは最高の
息抜きでした。街に、山と川がある街はとても綺麗な印象でした。

旅行先ではいつもランニング

どこに行っても旅先ではランニングをすることを楽しみにしています。
新婚旅行でハワイに行った時も、早朝から山に走りに行きました。
キャンプで山に行った時にもやはり早朝ランニング。

知らない街を、気ままに走れることはとても楽しく、自然を感じながらの
ランニングは最高にリラックスできる時間です。なので都会を走ることは
あまり好きなことではありません。まぁ、私にとってこれが唯一の楽しみ
であることに違いありません。

というわけで学会報告でしたがこれからも日々、走り続け
勉強をしていきたいと思います。

Blossomはりきゅう治療院・スポーツ整体
048-829-7704 院長 後藤まで
LINE:@230xazmy

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