夜尿症
子供の頃、誰もが「おねしょ」を経験したことがあると思いますが、「夜尿症」は子供のおねしょをいいます。
なかなか治らない子供の「おねしょ」でお悩みの方は参考にしてみてください。
さて、夜尿症。困ったものです(笑)自分自身も小さい頃はしていたものですから、子供に怒るわけにはいきません。怒るならまず、子供が精神的に追い込まれていないか、何か自信を無くしていないかを考えることも大切です。それらが無く、単におねしょを繰り返す場合には中医学や東洋医学や鍼灸治療を参考にしてみましょう。
「夜尿症」の考えでおしっこを作り出すのは腎臓です。東洋医学では「夜尿症」は「腎」の働きと捉えます。そのため漢方では、腎の働きを助ける「補腎薬」を使います。鍼灸でも、「夜尿症」は「腎」の働きを考え腎系の経絡や膀胱系の経絡を中心に針(子供の場合はローラー針)をしたり、自律神経の働きがまだ未発達と考え全身に針をしていきます。
このように夜尿症は、腎の働きを補っていくことや自律神経を考えて治療をしていきます。
では、夜尿症で使われる漢方を参考に考えると、
「肉桂(ニッケイ)」「桑螵蛸(ソウヒョウショウ)」「補骨脂(ホッコツシ)」です。
これはいずれも体を温めたり、腎の働きを助けるものです。特に腎陽と言って腎の温める作用を補うものです。(腎を冷やす働きは腎陰)肉桂はシナモンです。桑螵蛸(ソウヒョウショウ)はカマキリの卵。補骨脂(ホッコツシ)は植物の実です。なんだか動物性の脂を考えてしまいますが違います。これらは全て腎を温める作用を高める働きのもので、それだけ冷えというものが関係していることがわかります。
寒い時を考えてみてください。寒い日に外に出ているとおしっこをしたくなりますよね。これは、体が冷えると血管が収縮し体温を外に逃さないようにしますよね。そうすると血管が収縮するののですから血圧も上がりますが、血管に入っていた水分も押し出されます。どこに押し出されるかというと腎臓です。腎臓で血液はこされ、お小水として体外に排出されます。
子供をよく観察していると、おねしょをするときには体が冷えていることが多いです。布団がかかっていなかったり、寒くなる季節の変わり目で体が順応していなかったりというものが見えます。
そのため補腎の考えはこんな観察から来たのかもしれません。わかりませんが(笑)。でも、どうやら体を冷やすことはよくないようです。お風呂でゆっくり温まっりすることも解決策になりますね。