前腕の屈筋群について

このブログは治療家向けの内容です。そしてただのボヤキに近い内容なので正確ではないところもあると思います。治療家として続けてきたことで思ったことを書いていますであしからず・・・。何かのお役に立てれば幸いです。

前腕の屈筋群と言えば、私が習ったときには順番を覚えたものです。
外側から順に≪円回内筋・橈骨手根屈筋・長掌筋・浅指屈筋・尺側手根屈筋≫いずれも上腕骨内側上顆から起始しする筋肉で支配神経は正中神経。ただし、尺側手根屈筋は尺骨神経支配。これらの筋肉の深層にも筋肉があり≪深指屈筋・長母指屈筋・方形回内筋≫です。支配神経は正中神経支配なのですが、深指屈筋の第4指と第5指は尺骨神経支配となります。いかにも試験に出そうなところですが、学校の試験には出ていたと思います。「尺側側は例外で深いところだけ気を付けてね」といった感じで覚えたかもしれません。

さて、この深指屈筋と浅指屈筋は指の骨である末節骨と中節骨に終わります。この二つの腱は腱鞘を通って止まるため、腱鞘のところで炎症が起きて腫れると腱鞘炎、いわゆるばね指です。そのため深指屈筋と浅指屈筋は治療のポイントとなります。もちろん局所で腱鞘に対して超音波治療をすることもしますが、前腕の屈筋群に対して治療ポイントにすることは私個人的には大切なことだと思っています。

また、このような状況になっているときには、姿勢も見ていくことが大切です。実際には猫背やストレートネックでは正中神経・尺骨神経に負担がかかっていると考えるからです。正中神経はC5~T1、尺骨神経はC8~T1神経で構成されている(教科書や資料によっては尺骨はC7~T1ともなっていますし、正中神経はC6~ともなっていることもあります)ので特に胸郭出口の付近では障害が出てもおかしくありません。患者さんが、ばね指だけで痺れ感を訴えたり、温めたりして楽などのお話をするようなら可能性を考えてもいいでしょう。理学検査でライトtestや、アレンtestなどもいいかと思いますが、はっきりと出ない場合もあります。また正中神経圧迫testも判断になるでしょう。

これらの判断をしていくことでおのずと治療ポイントの確定に繋がると思います。

わかっている人には何でもないものですが臨床に出たの時には局所に限定してしまうことが多いかと思います。私もほかに方法はないものはないかと考えているのでお気づきの点がありましたらご教授していただけると嬉しいです。

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