痛みというほどではないけれどジンジンとした違和感を覚える、普段より感覚が鈍っているような気がする…このような「手のしびれ」が気になってしまう方も多いかと思います。
細かい動きを必要とする手に起こるしびれは、日常生活に影響を及ぼす事も多い症状のひとつです。長年お悩みの方はご存知かと思いますが、手のしびれには「病気」に起因するものと、肩こりや血行不良など「日常生活」に起因するものがあります。
手にしびれが出ると「脳に何か問題があるのかもしれない」などと思ってしまいがちです。もちろん何らかの病気のサインである可能性はありますが原因は様々で、病気だけが原因とは限りません。
「しばらく我慢すれば大丈夫」などと放置されがちな「手にしびれ」に関し、こちらのサイトでは当院がどのように考え、どのように治療していくのかを解説していきます。
手のしびれには様々な原因が考えられます。
一つは脳卒中など脳内の運動や感覚屋の出血や梗塞によるものです。出血や梗塞により脳の神経細胞が圧迫されたり循環不全により壊死し痺れが出てくるというものです。
しかし、一般的には範囲が広範囲であったり、失語やろれつが回らない、
片麻痺など緊急的に医療的処置を必要とするものを考える必要があります。
長時間悠長に、手のしびれがあるなぁーと考えるものではありません。
もう一つが、長期的に範囲が狭くしびれを感じるものです。
これには整形外科的に考えると
・胸郭出口症候群
・頸椎ヘルニア
・頸椎脊柱管狭窄症
・頸椎脊髄症
・ギランバレー症候群
・肘部管症候群
・橈骨神経麻痺
・手根管症候群
・RSD
といったものです。
病名だけ聞くと怖い感じがしますが、多くの場合は肩こりや血行不良から起因することが多くこれらを除外しながら治療していくことが大切になります。
東洋医学的には血行不良は”お血”、気の滞りを気滞と呼び、整形学的なもの以外にストレスや血の滞り、日常生活の不摂生までを考えていきます。
ここには養生という考えが入っており、
・薬を飲めば治る
・手術をすれば治る
といった単純なことで人間は治るのではないのですよという考えがあります。
血の滞りを起こすこと(運動不足、エコノミークラス症候群のようなこと)に気を付けなければ人間は健康を保てないですし、怒りや不安、ストレスを発散するようなことをしていなければ、それはそれで血が滞っていくということです。