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放置NG?赤ちゃんの頭の歪みと斜頭症の全知識

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お子さんの頭の形が気になって、ふとスマホで検索してしまった…そんなことはありませんか?お風呂で頭を洗っているとき、抱っこしているときにふと「あれ、なんか左右の形が違うかな?」と気づいて、不安になってしまうお気持ち、とてもよくわかります。

実は、赤ちゃんの頭の形の歪みや斜頭は、今多くのご家族が抱えているお悩みのひとつです。「様子を見ましょうと言われたけど本当に大丈夫?」「自然に治るって聞いたけど、何か今できることはない?」——そんな疑問に、この記事でできるだけ丁寧にお答えしていきます。

鍼灸師として日々赤ちゃんやそのご家族と向き合っているなかで、「もっと早く来てくれれば…」と感じる場面が少なくありません。一人で悩まずに、ぜひ最後まで読んでみてください。

院長:後藤

赤ちゃんの頭の形やお体の歪みでご相談いただくことがあります。「健診では何も言われなかったのに、やっぱり気になって…」というお声をよくお聞きします。気になったときが動き出すベストタイミングです。一緒に考えていきましょう

目次

そもそも赤ちゃんの頭が歪む理由とは

赤ちゃんの頭蓋骨は、大人のそれとは大きく異なります。出産時に産道を通り抜けるために、生まれたてのころは骨と骨の間にすき間があり、非常に柔らかい状態になっています。この柔軟性は赤ちゃんの健やかな脳の成長を助けるための大切な仕組みですが、同時に外部からの圧力によって変形しやすいという一面も持っています。

頭の形の変形は大きく3つのタイプに分けられます。後頭部の片側が平らになる「斜頭症」、後頭部全体が平たくなる「短頭症」、そして頭が前後に細長くなる「長頭症」です。このうち最もよく見られるのが斜頭症で、特定方向への向き癖がある赤ちゃんに起こりやすい変形です。

頭の形が変わる主な原因

頭の歪みが起こる背景には、複数の要因が絡み合っているケースがほとんどです。「これひとつが原因」と断言できないことも多く、だからこそ丁寧に状態を評価することが大切になります。

主な原因としては、妊娠中の子宮内での姿勢による圧迫、出産時の産道通過や吸引・鉗子分娩による外力の影響、生後の向き癖による一側への継続的な圧迫、首の筋肉の左右差(筋性斜頸)、そしてバウンサーやチャイルドシートなどでの同一姿勢の長時間維持などが挙げられます。

頭の変形は、お腹の中にいるころからすでに始まっているケースもあります。出産前の姿勢の影響と、生後の生活習慣が積み重なって変形が進むことも少なくありません。

向き癖はなぜ起こるのか

赤ちゃんがいつも同じ方向を向いて寝てしまう「向き癖」は、斜頭症の最も大きなきっかけのひとつです。向き癖の背景には、首の筋肉の左右差、出産時に首へかかった負担、お腹の中での姿勢の偏りなどが関係していることがあります。

反対側から声をかけてもなかなかそちらを向いてくれない、授乳のときにいつも同じ方の胸を嫌がる——そんなサインが重なるようであれば、向き癖が定着しているかもしれません。こうした状態が続くと、頭の形だけでなく体全体のバランスにも影響が出てくることがあります。

「自然に治る」は本当?斜頭症の真実

「寝返りするようになったら治るよ」「大きくなれば気にならなくなる」——周囲からそう言われて少し安心されたこともあるのではないでしょうか。軽度の変形であれば、成長とともに目立たなくなることは確かにあります。しかし、重度の変形については自然には改善しないケースが多く、「様子を見ているだけ」では手遅れになるリスクがあります。

特に気をつけたいのが、頭蓋骨の形成が進むタイミングです。頭蓋骨の大泉門は生後約1年で閉じていき、骨が固まってしまうと外からのアプローチで形を整えることが非常に難しくなります。ヘルメット治療の適応時期も生後3〜8か月が目安とされており、治療できる時間は思っているよりずっと短いのです。

「もう少し様子を見てから」と思っているうちに、動ける時期を逃してしまったというご家族が実際にいらっしゃいます。気になったその瞬間が、相談のベストタイミングだと私は思っています。

放置するとどんな影響があるの?

頭の形の問題は、見た目だけの話ではありません。重度の変形が顔面の非対称にまで及ぶと、咀嚼機能や視力の発達に影響を与える可能性があります。また、耳の位置がずれることで、眼鏡やマスクがフィットしにくくなるという日常生活上の不便さにつながることもあります。

見落とされがちなのが、将来的な心理的ストレスへの影響です。赤ちゃんのうちに適切に対処しておくことが、長い目で見た健やかな成長につながります。

月齢別に考える、今できること

頭の歪みへの対処は、月齢によってアプローチの内容や優先度が変わってきます。「今うちの子は何か月だから、まず何をすればいい?」という視点で整理してみましょう。

生後0〜2か月:予防と早期気づきの時期

この時期はまだ首が据わっておらず、赤ちゃん自身が頭の向きを変えることができません。そのため保護者が意識的に向きを変えてあげることが、歪みの予防においてとても重要です。授乳のたびに左右交互に抱き方を変える、寝かせる向きをこまめに変えるといった工夫を日常に取り入れてみてください。

「まだ生まれたばかりだから」と思わずに、この時期から専門家に相談しておくことも選択肢のひとつです。早ければ早いほど、できることの幅が広がります。

生後3〜5か月:対処の黄金期

生後3か月以降は、ヘルメット治療の適応時期に入ってくる月齢でもあります。頭蓋骨の成長がまだ活発で、外からのアプローチが最も効果を発揮しやすい時期です。「もう少し様子を見てから」と思っているうちにこの黄金期を逃してしまうことが非常に多いため、注意が必要です。

母子手帳を参考に成長の過程を子供と一緒におこないましょう。ライオンが子供に狩りを教えるように体の動きを一緒に真似て遊んでいきます。わかっていないようでよーく理解しているので子供ってすごいですよ。

生後6か月以降:専門的な評価が必要な時期

6か月を過ぎても変形が目立つ場合は、自宅での工夫だけで改善を期待するのは難しくなってきます。専門機関での詳細な評価を受け、ヘルメット治療の要否も含めて判断してもらうことが大切です。この時期に適切な対処ができるかどうかが、その後の頭の形に大きく影響します。

小児はりと整体が向き癖・頭の形にできること

ヘルメット治療の話はよく耳にするけれど、「鍼灸や整体で赤ちゃんの頭の形に何かできるの?」と思った方もいるかもしれません。正直にお伝えすると、鍼灸や整体は頭の形そのものを直接変えるものではありません。ただ、頭の形の変形の根っこにある「なぜ向き癖が起きているのか」という部分にアプローチできる可能性があります。

向き癖の背景にある体のアンバランス

向き癖の多くは、首の筋肉の左右差や体幹のアンバランスから生じています。生まれながらに首の筋肉が緊張している状態(筋性斜頸)や、出産時の負担によって首まわりの筋肉が固まってしまっているケースも少なくありません。こうした体の偏りがある限り、どんなに向きを変えてあげようとしても、赤ちゃんは自然と楽な方向に戻ってしまいます。

小児はり(小児鍼)は、刺さない鍼を皮膚の表面に軽く当てることで、自律神経のバランスを整えたり、筋肉の緊張を和らげたりするアプローチです。大人の鍼灸と違い、刺激はとても穏やかで、赤ちゃんへの負担も最小限に抑えられています。赤ちゃんが気持ちよさそうに施術を受けてくれることも多く、保護者の方にも安心していただけることがほとんどです。

整体で体のバランスを整えることの意味

整体では、首・肩・骨盤まわりの筋肉のバランスを評価しながら、体全体のアンバランスを整えていきます。赤ちゃんの体は日々成長しており、筋肉や関節の状態もどんどん変化しています。この時期に体のバランスを整えておくことは、向き癖の改善だけでなく、その後の姿勢や運動発達の土台づくりにもつながります。

「うちの子、いつも同じ方向を向いていて心配…」という状態でご来院いただき、施術を重ねるうちに少しずつ反対側も向けるようになってきた、というケースを私自身何度も経験しています。体のアンバランスが改善されることで、頭への偏った圧迫が減り、向き癖が出にくくなる可能性があります。

小児はり・整体が向いているケースとは

以下のような状況では、小児はり・整体でのアプローチが特に力を発揮しやすいと感じています。向き癖があり、首の向きやすい方向と向きにくい方向の差が明らかな場合。首の筋肉がしこりのように固くなっている(筋性斜頸の疑いがある)場合。ヘルメット治療を検討しているが、その前段階として体のバランスを整えたい場合。またヘルメット治療中に体全体の姿勢を整えるサポートを求めている場合も、当院では対応しています。

もちろん変形の程度や月齢によっては、ヘルメット治療や医療機関での精査が優先されるケースもあります。当院では状態をしっかり評価したうえで、最適な選択肢をご一緒に考えていきます。

ヘルメット治療について知っておきたいこと

赤ちゃんの頭の形ケアとして最もよく知られているのが、矯正用ヘルメットを使った治療です。オーダーメイドのヘルメットを装着することで、頭の成長を特定方向に誘導しながら形を整えていくもので、中等度から重度の変形に対して高い効果が期待できます。

ただし現実的なハードルもあります。費用は50万円前後の自費診療であること、1日23時間程度の装着が必要なこと、皮膚トラブルが起きる可能性があること、そして治療を始める時期が生後3〜8か月と限られていることから、診断から治療開始までに時間がかかると適切な時期を逃しかねません。「ヘルメットが本当に必要かどうか」を正確に判断するためにも、まずは専門家に状態を評価してもらうことが大切です。

自宅でできる向き癖・頭の歪みへのアプローチ

専門的なケアと並行して、日常生活の中でできる工夫も大切です。特に変形が軽度の場合や、予防として取り組みたい方には、以下のようなアプローチが参考になります。

  • 授乳のたびに左右の抱き方を交互に変える
  • 寝かせるときに頭の向きを意識的に変え、同じ方向ばかりにならないよう工夫する
  • おもちゃや声かけで苦手な方向にも目が向くよう誘導する
  • タオルなどを使って体位変換をサポートする
  • 機嫌の良い時間帯にタミータイム(うつ伏せ遊び)を取り入れる

ただし、これらの方法はあくまでも「予防」や「軽度の改善サポート」が目的です。すでに変形が進んでいる場合には、自宅での工夫だけでは改善が難しいことも多くあります。続けても変化が見られない場合は、早めに専門家へご相談ください。

「病的な変形」と「位置的な変形」の違い

赤ちゃんの頭の変形には、生活上の姿勢や向き癖によって起こる「位置的頭蓋変形」と、頭蓋骨の縫合が早期に癒合することで起こる「頭蓋骨縫合早期癒合症」という病的な変形があります。後者は脳の発育に影響する可能性があるため、医療機関での検査と治療が必要です。

見分け方のひとつとして、変形以外に発達の遅れ・頭囲の急激な拡大・繰り返す嘔吐・眼球の動きの異常などを伴う場合は、病的変形の可能性を考える必要があります。「向き癖だろう」と自己判断せず、気になる症状があれば迷わず医療機関へご相談ください。

よくあるご質問

頭の形は成長とともに自然に整うことはありますか?

軽度の変形であれば、寝返りや体の動きが増えることで少しずつ改善するケースもあります。ただし重度の変形は自然に治ることが難しく、早期の専門的なアプローチが必要です。「自然に治る」という言葉だけを信じて様子を見続けるのではなく、一度専門家の目で評価してもらうことをおすすめします。

小児はりは痛くないですか?赤ちゃんに安全ですか?

当院で行う小児はりは、皮膚に刺さない接触鍼と呼ばれる手法が中心です。刺激はとても穏やかで、赤ちゃんが気持ちよさそうにしている様子もよく見られます。施術前に状態を丁寧に確認し、月齢や体の状態に合わせた安全なアプローチを心がけていますので、まずはお気軽にご相談ください。

いつ相談しに行けばよいですか?

気になったその瞬間が、相談のベストタイミングです。生後3〜6か月が最も対処効果の高い時期ですが、それ以前でも以降でも、まずご相談いただくことが大切です。「もう少し様子を見てから」と思っているうちに、動ける時期が過ぎてしまうことが多いからです。

ヘルメット治療と鍼灸・整体は併用できますか?

はい、併用は可能です。ヘルメット治療は頭の形そのものに働きかけるものであり、鍼灸・整体は体のバランスや筋肉の状態を整えるものです。それぞれの役割が異なるため、補い合う形で取り入れていただけます。ヘルメット治療中の方でも、体のバランスを整えたいというご希望があればお気軽にご相談ください。

一人で悩まないでください

赤ちゃんの頭の歪みや向き癖は、「気のせいかな」「そのうち治るかな」と様子を見ているうちに、対処できる時期を逃してしまうことが本当に多いお悩みです。頭蓋骨が柔らかく、成長のスピードが速い今この時期だからこそ、早めの評価と対応が赤ちゃんの将来にとって大切な意味を持ちます。

当院では、鍼灸師としての視点と整体の技術を組み合わせながら、赤ちゃん一人ひとりの体の状態を丁寧に評価し、最適なアプローチをご提案しています。「ヘルメット治療が必要かどうか知りたい」「自宅でできることをもっと教えてほしい」「向き癖が気になってはいるが何から始めればいいか分からない」——どんな些細なことでも、ご相談いただければ一緒に考えます。

大切なお子さんのために、どうか一人で抱え込まないでください。気になることがあれば、いつでも気軽に声をかけてください。あなたとお子さんにとって最善の選択ができるよう、全力でサポートします。


院長:後藤

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