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マラソンランナーと坐骨神経痛?正しいシューズ選びは?
こんにちは。
武蔵浦和ブロッサム灸治療院スポーツ整体鍼灸院長、後藤です。
東京マラソンをはじめとする各地のマラソン大会には、年齢や人種差別に多くの方々が参加されています。私自身もマラソンランナーとして、現在サブスリーを目指してトレーニングを続けています。走ることの喜び、完走した時の感激、そして何より健康的な体を手に入れられる素晴らしいさを、私は身をもって体験してきました。(といっても最初は走れば怪我をしていた状態ですが・・・。)
そして、少しずつ成長する自分自身の走力に感動します。人間の体ってすごいなぁと思わずにはいられません。それは、日々治療している中で患者さんの変化に感動することと同じかもしれません。
それと同時に、院長として多くのランナーの方々を診てきた中で、気になることがあります。
「おしりからふくらはぎにかけてしびれる感じがある」「走る時に、脚が重いだるい」「前かがみになると強い張りを感じる」――こんな症状に心当たりはありませんか?

マラソンランナーに坐骨神経痛?
ランナーの患者さんを診ていると、坐骨神経痛の原因にはいくつかの共通点があることがわかってきました。
まず一つ目は筋肉の硬さです。 特に股関節周りの筋肉、中でも梨状筋という筋肉が硬くなると、その下を通る坐骨神経を圧迫する可能性があります。構造上、坐骨神経が梨状筋を貫いて走行する方もいますので、その場合には鍼灸は効果てきめんです。締め付けられる神経を開放することが出来ます。
ランニングは同じ動作の繰り返しで、使った筋肉をしっかりケアしないと、どんどん硬くなってしまいます。

二つ目はオーバーワークによる負担です。「もっと速く走りたい」 「もっと長い距離を」という気持ちはよくわかります。私自身もサブスリーを目指す中で、過去に走りすぎてしまったり、月間走行距離の目標を達成させるために夜中に走り続けたことがあります。でも、体が受け止められる以上の負担をかけ続けると、悲鳴をあげます。足底へのダメージであったり、股関節へのダメージ、そして坐骨神経痛に続いてしまうのです。

そして三つ目は体重管理です。 ランニングでは1回の着地で体重の2〜3倍の負荷がかかると言われています。 体重が重いほど、その負荷は大きくなり、下半身の筋肉や関節へのダメージも増えていきます。
実は、私自身も坐骨神経痛を経験しました。そして足底筋膜炎にもなりました。痛みを抱えながら走るのは本当につらかったですね。同じ悩みをもちそれでも練習を続けたい患者さんの気持ちがよくわかりました。それと体重を落とすとタイムが伸びます。体重63キロの人がフルマラソンを3時間半で走っていたとして3キロ体重を落とすと、計算上は3時間20分で走れます。
マラソンランナーのシューズ選び、よくある間違い
坐骨神経痛を予防する上で、実はシューズ選びがとても重要です。でも、多くのランナーのほうが、間違った選択をしてしまっています。
「人気のシューズだから」「かっこいいデザインだから」「安いから」といった理由でシューズを選んでいないか?気持ちはよくわかります。私も走り始めた頃は、見た目や価格を重視してシューズを選んでいました。
でも、これは大きな間違いなんです。シューズは、足を守り、走りをサポートする大切なパートナーです。 自分の走力やランニングスタイルに合わないシューズを履き続けることは、坐骨神経痛をはじめとする様々な故障の原因となります。
私は、シューズがかなりすり減って傾いているのに、もったいないと思い履いていました。ですが、すり減った靴底には傾きが出来、走り続けると負担が変わるため、ふくらはぎの肉離れを何度も起こしました。(それ以外にも原因はあります)
レベル別:シューズ選びの正しい知識
それでは、レベルに応じた正しいシューズの選択をお伝えしていきます。
ここでは初診者と中級者と上級者で分けて解説していきます。
初心者ランナー(週2〜3回のランニング)
ランニングを始めたばかりの方は、何よりもクッション性を重視してください。まだ筋力やランニングフォームが十分でない段階では、シューズのクッション性に頼ることで故障を防ぐことができます。
おすすめは、ナイキの「ペガサス 41」やアシックスの初心者向けモデル(GEL-KAYANO やGT2000)など、高いクッション性と安定性を備えたシューズです。これらのシューズは、着地時の衝撃を吸収し、膝や腰、そして坐骨神経への負担を軽減してくれます。
「でも、クッションがありすぎると走りにくいのでは?」という質問をよく受けますが、初心者の段階では、そこそこクッション性が高いほうが安全です。フォームが進むまでは、しっかりとクッションで体を守る大切です。
中級者ランナー(10キロを楽に走れるレベル)
ある程度走ることに慣れてきたら、クッション性と安定性のバランスが取れたシューズを選びましょう。この段階では、クッションだけでなく、床をしっかりと捉えて推進力を得られる反発性も重要になってきます。
アシックス「SUPERBLAST(スーパーブラスト)」クッション性と反発性を両立させたモデルです。柔らかいクッション性と適度な反発力を両立させており、中級者に最適です。ただ中級者でもGEL-KAYANO やGT2000などはまだまだ履けます。
上級者ランナー(記録更新を目指すレベル)
タイムを追求する段階になると、反発性と軽量性が重要になります。
私自身、サブスリーを目指す中で様々なシューズを試してきましたが、フォームの改善と反発性を重視しかつ、怪我をしないようなシューズを選ぶということをしてきました。フォームの改善のために上級者の一番初心者向きのシューズを履いています。それからふくらはぎの怪我などが少なくなっています。自分の足に合ったシューズを見つけることの大切さを痛感しています。 レースシューズは、本番の2〜3週間前から履き慣らしておくことをおすすめします。
坐骨神経痛予防のためのシューズ選びのポイント
レベルに限らず、坐骨神経痛を予防するためには、以下のポイントを止めたシューズ選びが重要です。
アーチサポート機能
足のアーチをしっかりと支えるインソールシューズがあるので選びましょう。 アーチサポートは、体重を均等に分散させ、腰への負担を軽減してくれます。 特に扁平足気味の方は、このアーチサポートが坐骨神経痛の予防に大きく役立ちます。
正しいサイズ選び
「午後の時間帯に、実際に試し履きをする」――これが鉄則です。 人間の足は、朝と夕方では0.5〜1.0cmほどの大きさに差があります。これは体重がかかってアーチ部がたるみ、血液が足に溜まってむくむためです。
- 足先に1cm程度の余裕があるか(指を動かせる程度)
- かかとがしっかりフィットしているか
(踵をトントンして履く。子供のシューズ購入時は特に大切です。) - 足幅が窮屈すぎず、大きすぎないか(靴によってはワイドタイプもありますので試し履きを!)
- 甲周りに程よいゆとりがあるか
- 実際店内を軽く見てみて違和感がないか
ジャストサイズすぎると、指が痛かったり爪が割れたりすることがありますので気を付けてください。
日本人の足形への対応
日本人の足には幅広・甲高の傾向があります。 海外ブランドのシューズは、日本人の足には幅が狭すぎることがあります。
私自身も、幅広なのに狭いシューズを履いて痛い思いをしました。
最新シューズ技術の進化
ランニングシューズの技術は、この数年で驚くほど進化しています。
クッション技術では、ナイキの「ZoomXフォーム」、アシックスの「αGEL」、ミズノの「MIZUNO ENERZY」など、各メーカーが独自の素材を開発しています。これらは、従来のEVA素材と比較して、軽量性とクッション性を高いレベルで両立させています。
特に注目すべきは、「軽くて柔らかいのに、しっかり回復してくれる」という点です。これにより、初心者から上級者まで、それぞれのレベルに合わせた最適なシューズが選べます。
安定性を高める構造も進化しています。 ヒールカップの他、クッション性と安定性の両立を可能にするような技術が生まれています。 厚底でありながら、接地面積を広くすることで、初心者でも安定した走りができるよう設計されたものもあります。(私の愛用はアシックスなのであまり他のメーカーは試し履き以外履いてません)
ぜひ購入時の実践的なアドバイス
実際にシューズを購入する際は、以下のポイントを意識してください。
試し履きのチェックポイント
必ず両足を履いて、店内を軽く見てみてください。歩くのと走るのでは、足への負荷が全く違います。 もしかしたら、普段履いているランニングソックスを持参するとより正確なフィット感が確認できます。
紐を締めた時、シューズの左右の羽が平行になるのが理想です。ギュウギュウに絞らないとフィットしない場合は、そのシューズは合っていません。
買い替えのタイミング
一般的には、走行距離300〜800kmが買い替えの目安とされています。ソールにシワが入ってきたり、クッション性が落ちてきたと感じたら、それは買い替えのサインです。初心者向きのシューズほど長く履けると思っていましたが、上級者向きでもそれなりに長く履いております。店舗では走行距離の目安を教えてくれているところもあります。
日々観察して、潰れてきたなぁと思ったら思い切って変えましょう。
坐骨神経痛での治療アプローチ
ここまでシューズ選びについてお話ししてきましたが、もしすでに坐骨神経痛の症状が出ている場合は、適切な治療を受けることが大切です。
丁寧な検査から始まる治療
当院では、検査8割、施術2割という考え方を大切にしています。痛みがある場所と、本当の原因は異なることが多いからです。
坐骨神経痛の場合、おしりや足に痛みが出ていても、本当の原因は腰や骨盤にあることがほとんどです。
鍼灸と整体を組み合わせた総合的な治療
当院の強みは、鍼灸と整体を組み合わせた総合的なアプローチです。 硬くなった梨状筋や股関節周囲の筋肉には、環跳(かんちょう)や殷門(いんもん)、委中(いちゅう)といったツボを使った鍼治療が効果的です。
「鍼って痛いんじゃないですか?」とよく聞きますが、面倒では使い捨ての鍼を使い、患者さんの体質や体調に合わせて最適な太さや長さを選んでいます。

患者さんの不安に寄り添う姿勢
「また走れるようになるだろうか」「この痛みはずっと続くのだろうか」――坐骨神経痛に悩む患者さんの多くが、ちょっと不安を抱えていらっしゃいます。
私自身、高校時代に腰痛に悩まされ、鍼灸治療で改善された経験があります。あの時の「また動けるようになった」という喜びが、治療家の道に進むきっかけとなりました。
まずは、初回のカウンセリングと検査にしっかりと時間をかけて、現在の状態や治療計画を丁寧に説明します。

日常生活でできるケア
治療と並行して、日常生活でのケアも大切です。インナーマッスルの強化は再発しないためにも重要ですし正しい姿勢を維持することは腰痛や坐骨神経痛が出にくい体に変えることが出来ます。

ストレッチの重要性
特に股関節周りの筋肉、おしりの筋肉を柔軟に考えることが重要です。お風呂上がりや寝る前に、ゆっくりと時間をかけてストレッチを行いましょう。
仰向けに寝て、片足首を反対側の膝に乗せ、両手で胸を抱えて体に引き寄せる――このストレッチは、梨状筋を効果的に伸ばすことができます。お尻や尻の筋肉が伸びていることを感じながら、20〜30秒キープしてください。ハムストリングや下腿のストレッチも重要です。
なかでも忘れがちなのが腸腰筋のストレッチ。細かく言うと腸骨筋のエクササイズも重要です。
お灸によるセルフケア
私がランナーとして特におすすめしたいのが、火を使わない貼るタイプのお灸です。 レース当日の朝や前日に承山や委中のようなツボにお灸を貼ると、体が温まり血行がよくなります。また通常のお灸を足三里穴にすることは持久力アップが期待できますのでレース前日に据えるといいでしょう。
実際、私自身もレース前やロングランの前には、おしりや腰のツボにお灸を貼って体を温めています。 坐骨神経痛の予防だけでなく、パフォーマンスの向上にもつながると考えています。松尾芭蕉が旅の前に足三里に灸を据えていたことは、経験でわかっていた生活の知恵みたいなものですね。

体重管理と正しいトレーニング量
体重管理は、言うは簡単ですが実践するのは大変ですよね。私も常に気をつけています。でも、適正体重を維持することは、坐骨神経痛の予防だけでなく、マラソンの記録向上にも関係します。
また、自分の体力や筋力レベルに見合ったトレーニング量を守ることも大切です。「もっと走りたい」という気持ちはよくわかりますが、体を回復させる時間も必要です。
〜あなたの走りを全力でサポートします〜
高校生の時、腰痛で泣いていた私を救ってくれたのが鍼灸治療でした。
それから長い年月をかけて技術を磨き、2023年に武蔵浦和ブロッサム鍼灸治療院スポーツ整体院を開院しました。
マラソンは、年齢を重ねても続けられる素晴らしいスポーツです。でも、痛みを抱えたまま無理をして走り続けることは、体にとって良いことではありません。
もし今、坐神経骨痛に悩んでいるなら、あるいは「最近おしが重いだるいな」と感じているなら、早めの対処が大切です。
私自身、サブスリーを目指してトレーニングを続けるランナーとして、そして15年以上の臨床経験を持つ鍼灸師として、あなたの走りを全力でサポートします。目標は埼玉で1番のランナー駆け込み寺治療院です(笑)
「先生のおかげで、また走れるようになりました。本当にありがとうございます」――この言葉が、私の何よりの励みであり、治療家としての喜びです。
あなたもきっと、また思い切り走れるようになります。そのために、私ができることを全力でサポートさせていただきます。
武蔵浦和ブロッサム鍼灸治療院スポーツ整体
院長後藤智大
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