
院長:後藤お気軽にご相談ください!
マラソンの練習を重ねてきた中で、お尻から太もも、ふくらはぎにかけての痛みやしびれが出てくると、「せっかく積み上げてきたのにここで諦めるのかな」と胸がざわつきますよね。 それでも「どうしてもあのゴールテープを切りたい」「仲間と一緒にスタートラインに立ちたい」という気持ちが強いランナーを、鍼灸治療や整体を通してなんとか支えたいという思いで、この記事を書いています。
フルマラソンを目指すランナーの坐骨神経痛は、単に「神経が悪い」という一言では片づけられません。腰や骨盤、お尻の筋肉、股関節の動き、そして日常の姿勢や仕事の負担など、さまざまな要素が重なって限界を超えたときに症状として表に出てきます。
「痛いけれど、根性でなんとかする」「レースさえ終われば休めばいい」と考えてしまいがちですが、強い痛みを抱えたまま走り切ることは、その後の回復を長引かせたり、別の部位の故障を招いたりするリスクもあります。 だからこそ、完走を諦める前に、「今の状態でできること」「ゴールに近づくために整えておきたいこと」を一度整理しておくことが大切です。
坐骨神経痛のつらいところは、走っている最中だけでなく、日常生活でもじわじわと痛みやしびれが続くことです。鍼灸治療には、過敏になっている神経まわりの筋肉をやわらげ、血流を整えることで「痛みのスイッチ」を少しずつ落ち着かせていく働きが期待できます。
お尻の奥の筋肉や太もも裏のハリがゆるんでくると、神経の通り道に余裕が生まれ、同じ動きでも刺激が少なくなっていきます。 また、鍼灸は自律神経のバランスにも働きかけるため、レース前の緊張や、仕事と練習で張り詰めた状態が続いているランナーにとって、心身ともに「ブレーキをかける時間」としても役立ちます。


完走を目指すうえで見落とせないのが、「どこに負担が集中しているか」という視点です。骨盤が片側に傾いていたり、片足だけ着地の癖が強かったりすると、どうしても同じラインに負荷がかかり続け、坐骨神経のまわりがオーバーワークになってしまいます。
整体では、腰椎や骨盤、股関節、足首などの動きを検査しながら、偏っている部分を少しずつニュートラルな位置に近づけていきます。それによって、地面からの衝撃が体全体に分散されやすくなり、「走るたびに同じところが痛くなる」というパターンを変えていくことができます。 これは、フルマラソンの後半、フォームが崩れやすい場面でこそ大きな差となって現れてきます。


鍼灸と整体で痛みとバランスを整えたら、次の一歩としてぜひ取り組んでほしいのが体幹トレーニングです。フルマラソンでは、スタート直後の元気な状態だけでなく、30km以降の苦しい時間帯をいかに耐えられるかが勝負になります。そのときに頼りになるのが、ぶれない体の軸です。
体幹が弱いと、疲れてきたときに上半身が左右に揺れ、骨盤が落ち込み、そのぶんを腰やお尻、太もも裏の筋肉が無理に支えようとします。 一方で、腹筋や背筋、骨盤周りのインナーマッスルがしっかり働いていると、ペースが落ちてもフォームの軸が保ちやすくなり、結果として坐骨神経のラインにかかるストレスも減っていきます。
激しい筋トレをいきなりする必要はありません。痛みの状態に合わせて、呼吸を意識したやさしい体幹エクササイズから始め、少しずつ走る動きに近いメニューへステップアップしていくことで、「完走できる体幹」を育てていくことができます.


「どうしても今回のフルマラソンを走りたい」と思うなら、根性だけに頼らず、現実的なプランを一緒に考えていくことが大切です。例えば、痛みの強さや出やすいタイミングを見ながら、スピード練習を一時的に減らし、距離を分割したり、ウォークブレイクを入れたりする方法もあります。
同時に、鍼灸や整体で身体のコンディションを整え、体幹トレーニングで軸をつくっていくことで、「痛みと付き合いながらも完走に近づく」ルートを探っていくことができます。 すべてのケースでゴールを保証できるわけではありませんが、準備の仕方次第で、ゴールに届く可能性は確実に変わってきます。


坐骨神経痛があると、「本当に走っていいのか」「また痛みが出たらどうしよう」と不安が先に立ち、練習にも身が入らなくなってしまいがちです。それでも頭のどこかでは、スタートラインに立つ自分や、ゴールしたときの景色を思い浮かべているのではないでしょうか。
その気持ちは、治療家としても、同じランナーとしても大切にしたい部分です。鍼灸治療で痛みのスイッチを落ち着かせ、整体でフォームの土台を整え、体幹トレーニングで最後まで走り切る軸をつくることで、「もう無理だ」と思っていた距離に、もう一度チャレンジできる可能性は十分にあります。
ひとりで「走るかやめるか」の二択に悩み続ける必要はありません。今の状態でできること、完走に向けて現実的に目指せるラインを、一緒に相談しながら決めていきましょう。 坐骨神経痛があっても、フルマラソンのゴールを目指すランナーを、これからも全力で応援していきます。

